第2話 継続は力なり

第1章  素質がある奴が上達するとは限らない

第2話 継続は力なり

いくら一生懸命でも,覚える速度は人によって違います。
まず,リズムを覚える場合,音楽センスのある人と無い人とでは10倍違います。
また,記憶能力は年齢とともに衰えていきます。
私はよく「歳の数だけ練習して下さい」と言ってきましたが,
年輩の方の場合はそれでも足りないかもしれません。
こう書くと,リズム感の無いおじさん,おばさん達は身も蓋もないですね・・・  
 
でもね,良いこともあるんですよ。
太鼓の場合,音を正確に刻むことと同じくらい,
如何に格好良く打つか,が大切なんです。
それで,その体で覚える能力というのは,音感ほど個人差は無いんです。
 
もちろん,別格に凄い人もいますし,教え方にもよりますよ。
でも,考えてみましょう。
いくら「あの人の姿勢はカッコイイ」とか「バチ裁きが凄い」とか言っても,
トンボをきるわけでも,バチを3回転させるわけでもないでしょう。
姿勢や動きとしては,たかが知れてますよね。単純なんです。
 
ただ,「腰をもっと下げて」って言われたって,
その姿勢を維持するのは辛いですよね。
ですから,体がそれに馴染むまで,根気よく練習するしかないんです。
 
お分かりでしょうか.
太鼓を打つ姿勢,バチ裁きは,
数多く練習した人もほうが確実に上手くなるんです。
それに,体で覚えたことはそうは簡単に忘れませんから,
後になって,どんどん上手くなっていくんですよね。 

(2006年10月10日)
                                         →第3話 太鼓は奥が深い