第3話 太鼓は奥が深い

第1章  素質がある奴が上達するとは限らない

第3話 太鼓は奥が深い
 
太鼓を打ち始めて3ヶ月くらいは,皆さん夢中で,一生懸命ですね。
曲が1曲打てるようになると,とっても嬉しいですね。
でも,そこで満足しちゃうと,もう上達しないし,上達しないと飽きてしまいます。
 
以前に所属していた太鼓の会では,毎年10~20人が入るけど,
1年後には2,3人になってしまっていたりしました。
最初はただ楽しいだけなのですが,それより上達しようとすると,
練習も「遊び」的要素より「訓練」的な要素が強くなるんです。  
 
太鼓を5台使って演奏する曲があるとします。
打ち方は5台とも同じです。
一番端の太鼓で打つのは結構簡単ですが,
センターで打つのは大変なプレッシャーです。
「なんとなく打てる」と「自信を持って打てる」の違いです。
外見上は同じように見えますが,レベル的には天と地ほどの違いがあります。
まず,そこに気づきましょう。
 
また,私達の会では表打ち(大太鼓)を先に覚えて貰っていますが,
実は,裏打ちのほうが遙かに難しいんです。
地味で単調でありながら難しいパートですから,
まさに訓練が必要となります。
 
本当は裏打ちを先にマスターしたほうが上達が早いのですが,
我が会でそれをやると入り口で皆辞めてしまいそうで・・・(笑)。
同じリズムで強弱を打ち分けることも難しいです。
この辺を理解して,もっと上達しようと思える人は,
長く太鼓と付き合っていけるでしょう。
なんとなくで満足してしまうと,それで終わりです。
 
さて,あなたはどっち?

(2006年10月17日)
                                      →第4話 太鼓打ちは歳をとらない?