第8話 バチを握る

第3章 太鼓を打つだけが練習じゃない(練習方法)

第8話 バチを握る
 
太鼓は手首のスナップを利かせて打ちます。
従って,全ての指でガチガチに握ってはいけません。
手首のスナップが利かなくなりますし,
鼓面を押さえつけることになり,良く鳴りません。
 
握り方その1:
親指と人差し指で輪を作って,それでバチを握り,他の指は軽く添えます
多分,これが一番簡単な持ち方です。初心者向けと言えるでしょう。
バチを振る時には,できるだけ軽く握り,
手首のスナップを利かせて,インパクトの瞬間だけ力を入れ,
打った直後には素早く太鼓の面から撥ね返っている,
というのが理想的です。
 
理屈だけ覚えても身には付きませんから,
ひたすらバチを振って,感覚は体で覚えるしかないでしょう。
少し慣れてきたら,バチの握り方を次のように変えることをお勧めします。
 
握り方その2:
バチを中指,薬指と親指の腹で支持します。
①の握り方だとバチと腕の角度は90度ですね。
②の握り方だと60度くらいになって,
太鼓の面が打ちやすくなります(フチを打ったりしなくなります)。
また,バチを支持する手の面積が増えるので皮が剥けたりしにくくなります。
それに一番の効果はバチがぶれずに,バチの返しにキレが出ます。
是非,お試しあれ。
 
余談
そのほかにも,小指で握る方法とか,手全体でしっかり握る方法とかもあります。
冒頭に強く握ってはいけないと書きましたが,ベテランになるとそれも有りです。
特に大きな太鼓を目一杯打つ時などは
強く握らないとバチがすっ飛んでしまいますからね(笑)。
要は手首のスナップが利いて鋭く打てればどう持っても良い,
とも言えるかもしれませんね。 

(2006年11月20日)
                                                               →第9話 バチはムチの如く振る