第11話 左手の克服!

第3章 太鼓を打つだけが練習じゃない(練習方法)

第11話 左手の克服!
 
さて,話を練習方法に戻しましょう。
 
人には利き腕というのがあります。ここでは右利きとしましょう。
右手で打つのは出来ても,左手で打つのはぎごちないですね。
一応,太鼓のリズムは利き腕に有利になるように打ち方が決まっていますが,
それでも左手が十分に打てないと,シャキッとしません。
ですから,左手も右手と同じように打てるようになるまで練習が必要です。
 
曲によっては左手にインパクトがあるという曲もあります。
秩父屋台囃子がそうです。
そうでなくても,ダダダダ・・・と連打する時などは,
右と左のバチが同じように振れてないと格好わるいですし,
リズムもずれてきます。
 
裏打ちの基本リズムは
①タンタンタンタン,
②タッカタッカタッカタッカ,
③タンタカタンタカタンタカタンタカ,
の3つです。
我が会の曲で言えば,スサノオは①,三宅や春跳は②,
太鼓囃子は②と③の組み合わせです。
 
どのリズムが難しいかというと,一見すると③でしょうか?
確かに③も難しいですが,実は①が一番難しいのです。
右手と左手が均等に打てないといけません。
①を打っているつもりが②になってしまうんです。
①のリズムを刻みつつ,
強弱でスサノオの表のリズムが表現できるようになれば一人前です。
 
左手を鍛えるためにお箸を左手で持つというトレーニングがあります。
鼓童がそうしているので,
全国の太鼓打ちのなかでは実践している人も多いと思います。
でも,それで太鼓が上達するかというと,個人的には?です。
使う筋肉が全然違うんです。
やっぱり太鼓を打つ筋肉はバチを振って鍛えるのが最良だと思います。

(2006年12月11日)
           →第12話 打ってないほうのバチへの意識