第13話 シャドートレーニングの勧め

第3章 太鼓を打つだけが練習じゃない(練習方法)

第13話 シャドートレーニングの勧め
 
では,具体的にどういった練習方法が効果的か?
 
いつも太鼓を打てる環境にあれば太鼓を打つのが良いでしょうが,
なかなかそうはいきません。
私が推奨するのはシャドートレーニングです。
 
まず,体を解すためにジョギングやストレッチをしましょう。
特に歳を重ねると,すぐには体にスイッチが入らないので,
この準備運動は大切です。
 
バチを持ち,太鼓に向かう時と全く同じ姿勢で構えます。
太鼓があると思ってバチを振り,
鼓面に当たると思われる位置で寸止めです。
寸止めの時,バチと手の皮の間でシュッっと音が出ますから,
その音で正しいリズムで振れているかどうか確認できます。
本番と同じように1曲全部,しっかり素振りしましょう。
跳ね返りが無い分,早くは振れません。
幾分ゆっくり目で良いですから,しっかりと振りましょう。
かなり疲れます。
できれば夜,窓などに自分の姿を映して行うと効果的です。
 
このシャドートレーニングの最大のメリットは,寸止めにあります。
バチを止める筋力はそのままバチを返す力となります。
前にも書きましたが,太鼓の場合,バチの返しが如何に鋭いかが重要です。
シャドーを行うと確実に返しが鋭くなります。
 
もう一つ,大きなメリットは太鼓の音に惑わされず,
バチ全体の,あるいは体全体の動きがチェックできるということです。
なかなか太鼓が打てない貧乏人ならではの練習法ですが,
継続すれば着実に上達します。是非,お試しあれ! 

(2006年12月25日)
            →第14話 太鼓が無くてもチームは出来る?