第15話 1尺4寸の太鼓

第4章 太鼓チームについて

第15話 1尺4寸の太鼓
 
前回,太鼓1台で会は出来るという話をしましたが,
いつまでも1台という訳にはいきませんね。
 
私が始めた会では,1年目の後半に数人で資金を出し合って
1尺4寸の中太鼓1台と締太鼓1台を買いました。
これで中太鼓2台と締太鼓1台,
会として演奏するのに必要最少限の太鼓が揃ったってことです。
その後,1ヶ月1,000円の会費と演奏謝礼は全部貯め込んで,
1年に1台ずつ太鼓を増やしていきました。
 
最初に揃えた太鼓は1尺4寸です。
皆で演奏するにはちょっと小さいです。
本当なら1尺5寸が欲しいところですが,1尺5寸は高いんです。
1尺4寸なら20万ちょっと(安い太鼓をかなり値切ってですが・・・ハハ)ですが,
1尺5寸になると30万円は下りません。
だから,どうしても1尺4寸になるんです。
 
苦労せずに太鼓を揃える方法もありますよ。
「宝くじ助成金制度」というのがあります。
宝くじの収益の一部を伝統芸能の活性化に寄与させようという粋な計らいです。
各自治体から最大で250万円が支給されます。
それに当たれば太鼓を揃えるものラクチンです。
 
この他にも10年くらい前だったか,
「ふるさと創生1億円」というのがありましたね。
それで立派な太鼓をドドーンと揃えた会も多いと思います。
 
でも,そういう立派な太鼓に限って
年に1回のお祭りの時しかお目見えしないというパターンが
多いのではないでようか?
(もちろん,有効に活用されている会も多いでしょうけどね)
 
その会が苦労して太鼓を揃えたか,助成金なんかでドーンと揃えたかは,
並べた太鼓を見れば分かります。
太鼓の大きさがまちまちで,1尺4寸のような小さな太鼓があれば前者です。
後者の場合は立派な太鼓がずらっと並びます。
さて,太鼓の立派さと演奏の力量の関係は如何に・・・ 

(2007年1月8日)
           →第16話 集団の魅力作り