第17話 自分の居場所を見つける

第4章 太鼓チームについて

第17話 自分の居場所を見つける
 
太鼓の会にはいろんな人が入ってきますね。
そこがまた集団の良いところでしょう。
「いろんな人」と書いたのは,
「いろんな特技を持った人」という意味と
「技術的にいろんなレベルの人」という意味があります。
 
前者の場合には,
その人の特技を引き出すことで,より楽しい会になりますね。
では,後者の場合はどうか? 
レベルの低い人はレベルの高い人の足手まとい?
いやいや,そんなことはありません。
 
もし仮に,十人が十人,一流の太鼓打ちが揃った会を作ったとしたら,
多分,その会は長続きしないでしょう。
当然,思惑が違ってきますし,太鼓打ちなんて自信家が多いから,
どう考えても一つの鞘に納まるはずがないんです。
 
トッププレーヤーは会に2,3人いれば十分です。
それよりも中堅の人達をしっかりと育てることが大切です。
上手くなる奴は勝手に上手くなりますしね,
中堅がいないと上手い人が全曲裏を打たないといけないでしょう。
トッププレーヤーは天狗にならず,そういう会の構図を理解しましょう。
 
また,中堅を目指す人達は,
全ての面で人より上手くなるのは難しいですから,
何か一つ,得意分野を見つけましょう。
裏打ちでも笛でも,この曲のこのパートだったら,というのを持ちましょう。
そうすることで,いろんなレベルの人が
一つの会で楽しく太鼓を打てるようになります。
 
それから,太鼓の会というのは,
あくまで「太鼓を打つために集まった」集団です。
太鼓以外の事情,例えば人間関係などのゴタゴタを
会に持ち込むことはタブーです。
どうせだったら,楽しく太鼓を打ちたいよね! 

(2007年1月22日)
             →第18話 どうしてソロになったか