第26話 西洋と日本の音楽の違い

第7章 太鼓曲の創作

第26話 西洋と日本の音楽の違い
 
私の自慢は太鼓も曲も自作ということです。
太鼓の数に比べて,創作した曲の数は少ないですが・・・,
今度は曲作りの話です。
 
音楽というと西洋楽がメジャーですよね。
太鼓は邦楽ということになるでしょうか。
洋楽と邦楽を比べてみると,ちょっとした違いに気づきます。
なんていうんでしょうかねえ・・・洋楽はきちっとしてるんです。
邦楽はアバウトなんです。
 
例えば,洋楽だったら,
特別な場合を除いて,四拍子の曲は最後まで四拍子です。
ところが太鼓の曲では,拍子が一定しないんです。
三宅なんかが良い例です。
四拍子と三拍子が混在しています。
 
フルートと篠笛は非常に良く似た楽器です。
フルートは音階が正確に出されるように作られています。
篠笛はどうでしょう,一本一本微妙に音が違うんです。
この音のズレが,洋楽を勉強した人には我慢できないんですが,
日本の祭囃子だと「風流でいいねえ」となります。
 
吹き方にしたって,
フルートは正確な音を刻むことに主眼がおかれるし,
息を切って音を刻みますが,篠笛は指で音を転がすんです。
 
洋楽と邦楽の違いは何処から来るのでしょうか?
私が思うに(あくまで素人の推測です),
洋楽が学問として発達してきたってところに
邦楽との違いがあるように思います。
 
洋楽は五線譜にしっかりと書き込める音楽なんです。
まあ,太鼓の曲も五線譜にできますよ。
でも,先に書いたように拍子が途中で変わったりするから,
真面目に書こうとすると,とてもややこしい譜面になると思います。
 
これに対して,祭囃子なんかは,
学問というより遊び的な要素のほうが強いですよね。
それに譜面も無いから,打つ人の勝手で自由自在です。
てな訳で,太鼓曲の創作は自由自在の世界であります。 

(2007年3月26日)
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