第6話 「これが正しい」はウソ

第3章 太鼓を打つだけが練習じゃない(練習方法)

第6話 「これが正しい」はウソ 
 
他の会や講習会などに行くと,
「太鼓とはこうあるべきだ」「こう打つべきだ」と力説される先生方がおられますが,
それは多分ウソです。
 
もともと太鼓は庶民の楽器だったのです。
昔から村の祭りなどでは,その村の若い衆達が打っていたわけで,
お茶や生け花のように,○○流というのがあるわけではありません。
 
楽譜もありませんから,
「どんどんカッカ」とかいう口唱歌で覚えるわけですよね。
だからその人の覚え方によって微妙に違ってきたりましす。
川一つ隔てて,よく似た,でも微妙に違う曲を耳にすることがありますが,
あれば多分,元は同じ曲だったんだろうなあ・・・なんて思ったりします。
教科書がないから,人から人に引き継がれる時にどんどん変わっちゃうんですよ。
だからこそ,個性というかアレンジが出来て,
そこが太鼓の良いところなんですよね。
 
だから,太鼓の場合「これが正しい」というのは無くて良いと思うのです。
ただ,こう打ったほうがもっとカッコイイとか,
こういうふうに教えた方が合理的とか思うことは多分にあるわけです。
これから書いていく練習方法は,あくまで私の自己流のものです。
信じて練習して,もし上達しなくても,文句言わないでね。

(2006年11月6日)
                                                   →第7話 覚える順番は口,手,体の順